2026年8月18日

こんにちは。志賀本通たくみ歯科・矯正歯科です。
鏡を見たときに、「歯ぐきに丸いできものがある」「歯ぐきの一部分だけ腫れている」ことに気づいたことはありませんか?
歯ぐきにできるできもののひとつに、「エプーリス」と呼ばれるものがあります。
エプーリスは、多くの場合は良性の病変ですが、見た目だけではほかの病気との区別が難しい場合があります。そのため、「痛くないから大丈夫」と自己判断せず、一度歯科医院で確認することが大切です。
今回は、エプーリスとはどのようなものなのか、原因や症状、治療方法について詳しく解説します。
エプーリスとは?
エプーリスとは、主に歯ぐきに発生する局所的な腫瘤(しゅりゅう:できもの)の総称です。
歯と歯の間の歯ぐきや、歯の周囲から盛り上がるようにできることが多く、大きさや色、硬さはさまざまです。
赤くやわらかいものもあれば、比較的硬く、周囲の歯ぐきと似た色をしているものもあります。
また、歯ブラシや食べ物が当たったときに出血することもあります。
「エプーリス」という名前は特定のひとつの病気を指しているわけではなく、歯ぐきにできる腫瘤状の病変をまとめて呼ぶ名称として使われています。
エプーリスはなぜできるの?
エプーリスの発生には、歯ぐきへの慢性的な炎症や刺激が関係していると考えられています。
原因となるものには、次のようなものがあります。
① 歯垢(プラーク)や歯石による歯ぐきの炎症
② 合っていない詰め物や被せ物による刺激
③ 入れ歯が歯ぐきに当たる刺激
④ 歯ブラシなどによる繰り返しの刺激
⑤ むし歯や歯の根の周囲の炎症
⑥ ホルモンバランスの変化
ただし、原因がはっきりしない場合もあります。
妊娠中にできる「妊娠性エプーリス」とは?
エプーリスの中には、妊娠中にみられる「妊娠性エプーリス」があります。
妊娠中は女性ホルモンの変化により、歯ぐきが炎症を起こしやすい状態になります。
そこに歯垢や歯石などによる刺激が加わることで、歯ぐきの一部分が大きく腫れて、できもののようになることがあります。
妊娠中に歯ぐきから出血したり、急にできものが大きくなったりした場合は、自己判断せず歯科医院で診てもらいましょう。
エプーリスにはどんな症状がある?
エプーリスでは、必ずしも痛みが出るわけではありません。
そのため、
「気づいたら歯ぐきにできものがあった」
というケースも少なくありません。
代表的な症状としては、次のようなものがあります。
① 歯ぐきに丸いできものがある
② 一部分だけ歯ぐきが盛り上がっている
③ 歯磨きをすると出血する
④ 食べ物が当たると痛い
⑤ できものが徐々に大きくなっている
⑥ 口の中に違和感がある
小さいうちはほとんど症状がなくても、大きくなると食事や歯磨きの邪魔になることがあります。
エプーリスは放置しても大丈夫?
「痛みがないから、そのうち治るだろう」と放置してしまう方もいらっしゃいますが、歯ぐきのできものを自己判断で長期間放置することはおすすめできません。
慢性的な刺激が続いている場合、エプーリスが徐々に大きくなったり、繰り返し出血したりすることがあります。
また重要なのが、歯ぐきにできるすべてのできものがエプーリスとは限らないということです。
見た目が似ていても、ほかの良性病変や、まれに悪性の病変が隠れていることもあります。
特に次のような場合には、早めの受診をおすすめします。
① 2週間以上治らない
② 少しずつ大きくなっている
③ 繰り返し出血する
④ 硬いしこりのようになっている
⑤ 潰瘍ができている
⑥ 痛みやしびれがある
エプーリスはどのように診断するの?
まずは歯科医師がお口の中を確認し、次のような点を診察します。
① できている場所
② 大きさ
③ 色
④ 硬さ
⑤ 出血の有無
⑥ 周囲の歯や歯ぐきの状態
必要に応じてレントゲン撮影などを行い、周囲の歯や骨に異常がないかを調べることもあります。
そして、病変を切除した場合には、病理組織検査を行うことがあります。
病理組織検査では、切除した組織を詳しく調べることで、どのような病変だったのかを確認することができます。
エプーリスの治療方法は?
治療方法は、エプーリスの種類や大きさ、原因などによって異なります。
まず大切なのは、原因となっている炎症や刺激を取り除くことです。
例えば歯垢や歯石が多い場合には、歯石除去や歯周病治療を行います。
詰め物や被せ物、入れ歯などが歯ぐきを刺激している場合には、必要に応じて調整を行います。
病変が残っている場合や、大きくなっている場合には、局所麻酔を行ったうえで外科的に切除することがあります。
状態によっては、エプーリスだけでなく、再発の原因となる組織まで含めて処置を行うこともあります。
一度取れば再発しない?
エプーリスは切除しても、原因となっている刺激や炎症が残っていると再発することがあります。
そのため、単にできものを取るだけではなく、次のような原因へのアプローチも重要です。
① 歯石を除去する
② 歯磨きの状態を改善する
③ 不適合な被せ物などを調整する
④ 定期的に歯ぐきの状態を確認する
「口内炎だと思っていた」ということもあります
お口の中にできものができると、「口内炎かな?」と考える方も多いと思います。
一般的な口内炎であれば、通常は1〜2週間ほどで改善することが多いですが、長期間治らないものや、徐々に大きくなるものは注意が必要です。
特に歯ぐきにできたしこりや腫れについては、自分でエプーリスかどうかを判断することは困難です。
気になるできものがある場合は、早めに歯科医院で診てもらいましょう。
まとめ|歯ぐきのできものは早めに歯科医院へ
エプーリスは、歯ぐきにみられるできもののひとつで、慢性的な炎症や刺激などが関係して発生することがあります。
多くの場合は良性ですが、見た目だけで「エプーリスだから大丈夫」と判断することはできません。
特に次のような症状がある場合は、一度歯科医院で確認することをおすすめします。
① 歯ぐきのできものがなかなか治らない
② 徐々に大きくなっている
③ 出血を繰り返している
④ 硬いしこりがある
志賀本通たくみ歯科・矯正歯科では、むし歯や歯周病だけでなく、歯ぐきや舌、頬など、お口の中のできものについても診察しています。
「これって口内炎?」「歯ぐきに変なできものがある」と気になる症状がありましたら、放置せずお気軽にご相談ください。