2025年12月24日

今回は患者さんから特によくいただくご質問、
「歯みがきをすると血が出るのはなぜ?」 について、分かりやすくまとめました。
「たまに出るし、まあいっか…」と軽く考えてしまいがちな症状ですが、
実は 口の中の健康状態を知るための大切なサイン かもしれません。
■ 歯みがきで血が出る主な原因
① 歯ぐきの炎症(歯肉炎)
最も多い原因が、歯ぐきの炎症です。
歯と歯ぐきの境目にプラーク(細菌のかたまり)がたまると、歯ぐきが腫れ、ちょっと触れただけでも出血するようになります。
歯肉炎は正しい歯みがきで改善できる“初期のサイン” です。
早めに気づけば元の健康な状態に戻すことができます。
② 歯周病の進行(歯周炎)
歯肉炎を放置すると、炎症が歯ぐきの奥へ広がり、歯を支える骨にまで影響が及びます。
これが「歯周病」で、日本人が歯を失う最大の理由とされています。
出血
歯ぐきの腫れ
口臭
歯のグラつき
などの症状がある場合は歯周病の可能性が高いので、早めの受診がおすすめです。
③ 強すぎる歯みがき
「しっかり磨かなきゃ!」と力を入れすぎると、逆に歯ぐきを傷つけてしまいます。
ゴシゴシ磨き
ハードタイプの歯ブラシ
歯ぐきに強く当てる角度
これらは出血の原因になるため注意が必要です。
④ ホルモンバランスの影響
思春期・妊娠中・更年期など、ホルモンが変化する時期は歯ぐきが腫れやすく、出血も増えがちです。
特に妊娠中は「妊娠性歯肉炎」が起こりやすいので、定期的なケアがとても大切です。
⑤ 全身疾患や薬の影響
血液をサラサラにする薬を飲んでいる方、糖尿病やビタミン不足などがある場合は、出血しやすくなることがあります。
「いつもより出血が増えたな」と感じたら、医科と歯科の両面で確認することをおすすめします。
■ 出血したときの正しい対処法
✔ 磨くのをやめない
出血すると「今日は軽めにしよう」と思いがちですが、汚れが残ってしまい炎症が悪化します。
やさしく丁寧に磨くことが大切です。
✔ やわらかめの歯ブラシで力を入れずに
ポイントは “軽いタッチで細かく動かす” こと。
歯ぐきをマッサージするように磨くと炎症が落ち着いてきます。
✔ フロス・歯間ブラシを取り入れる
歯みがきだけでは落とせない汚れが原因のことも多いので、歯間ケアはとても効果的です。
✔ 歯科医院での定期クリーニング
歯石は自分では取れません。
プロのクリーニングを受けることで、出血の原因が大きく改善します。
■ こんな場合は早めの受診を
出血が何日も続く
歯ぐきが赤い・腫れている
口臭が気になる
歯が浮いたような感覚がある
歯ぐきが下がってきた
これらは歯周病のサインの可能性があります。
早期に治療するほど、改善もスムーズです。
■ おわりに
歯みがきで出血する理由はさまざまですが、ほとんどの場合は “放置しなければ改善できる症状” です。
毎日のケアを見直しつつ、不安な方はお気軽にご相談くださいね。