2025年12月26日

〜お母さんと赤ちゃんを守る“マタニティ歯科”のすすめ〜
妊娠中は体調の変化が大きく、つい歯のことは後回しになりがちです。
しかし実は、妊娠期こそお口のケアがとても重要だということをご存じでしょうか?
今回は、「妊娠中に歯科医院に行っていいの?」「赤ちゃんに影響は?」という不安を解消しつつ、妊娠中に起こりやすいお口のトラブルと対策を、コラム形式でわかりやすくまとめました。
■ なぜ妊娠中は歯ぐきが腫れたり、虫歯になりやすいの?
妊娠するとホルモンバランスが大きく変わり、それによりお口の環境も変化します。
① ホルモンの影響で歯ぐきが腫れやすい
エストロゲン・プロゲステロンの増加により、歯ぐきが炎症を起こしやすくなります。
これを 妊娠性歯肉炎 と呼び、妊婦さんの約7〜8割が経験すると言われています。
② つわりで歯みがきが難しくなる
「歯みがきするだけで気持ち悪い…」という妊婦さんも多いもの。
磨けなくなるとプラークがたまり、虫歯や歯周病が進行しやすくなります。
③ 食事や間食の回数が増える
少量をこまめに食べるようになるため、口の中が酸性に傾きやすく虫歯のリスクが高まります。
■ 妊娠中に歯医者へ行って大丈夫?
✔ 基本的に“安全”です
妊娠中でも、ほとんどの歯科治療が可能です。
特に、妊娠中期(安定期:妊娠5〜7ヶ月)は、もっとも治療に適した時期とされています。
✔ レントゲンは大丈夫?
歯科用レントゲンは被曝量が非常に少なく、お腹からも離れているため赤ちゃんへの影響はほぼありません。
必要な場合は防護エプロンを使用するので安心です。
✔ 麻酔は赤ちゃんに影響しない?
歯科で使用する局所麻酔は、胎児への影響が出ない量で使用します。
痛みを我慢してストレスがかかる方が体に良くありません。
■ 妊娠中に起こりやすい口のトラブル
① 妊娠性歯肉炎
歯ぐきの腫れ、出血、痛みなどが特徴。
放置すると歯周病に進行することも。
② 虫歯
つわりによるブラッシング不足や、食事回数の増加でリスクが上昇。
③ 口臭
ホルモンバランスの変化や、胃酸の逆流が原因になることもあります。
④ 妊娠性エプーリス
歯ぐきにできる良性の腫れ。
多くは出産後に自然と小さくなります。
■ 妊娠中に気をつけたいお口のセルフケア
✔ 「無理のない範囲」で歯みがきを
つわりがつらいときは——
歯ブラシを小さめにする
フッ素入り洗口液を使う
座ったり横向きで磨く
など、できる範囲で大丈夫です。
✔ フロス・歯間ブラシを取り入れる
妊娠性歯肉炎の予防にとても効果的です。
✔ 水分補給とキシリトール活用
口の中が乾くと細菌が繁殖。
キシリトールガムは虫歯予防効果も期待できます。
■ 妊娠中の歯科検診は「赤ちゃんを守るため」でもある
最近の研究では、妊娠中の重度歯周病は
早産・低体重児出産のリスクを高める可能性 が指摘されています。
そのため、妊娠期のお口のケアは
「お母さんだけでなく赤ちゃんの健康を守ること」にもつながるのです。
■ まとめ
妊娠すると歯ぐきが腫れやすく、虫歯も増えやすい
妊娠中の歯科治療は基本的に安全
特に安定期の受診がおすすめ
妊婦さんの歯科検診は赤ちゃんの健康にも良い影響
無理のない範囲でケアを続けつつ、不安なことがあれば気軽に相談してくださいね。