2025年11月18日

──痛み・カクカク音・噛みづらさの理由と治療法
顎が痛い、口を開けるとカクッと音がする、噛みにくい──
こうした症状の多くは「顎関節症」によるものです。
現代ではストレスや食いしばりの影響で、年代を問わず増えていると言われています。
その治療で最も一般的なのが マウスピース(スプリント)治療。
今回は、なぜマウスピースが顎関節症に効果的なのか、わかりやすく解説します。
■ 顎関節症の主な症状
☑口を開けると顎が痛む
☑カクッ・ジャリジャリと音がする
☑口が開けにくい
☑朝起きると顎やこめかみが疲れている
☑噛み合わせが不安定に感じる
☑頭痛や肩こりが出ることも
☑顎関節症にはいくつかのタイプがあり、
☑「筋肉の緊張」「関節のズレ」「噛み合わせの不安定」などが原因で起こります。
■ なぜマウスピースで良くなるの?
マウスピース(スプリント)は、主に就寝時に装着する透明の装置です。
効果としては──
1. 過度な食いしばり・歯ぎしりを緩和する
寝ている間は自覚できず、最大の噛む力がかかることもあります。
マウスピースは力を分散し、筋肉や関節の負担を軽減します。
2. 顎の位置を安定させる
顎が正しい位置に戻ることで、
カクカク音の改善や、開閉のスムーズさが期待できます。
3. 歯を守る
歯ぎしりが強い人は、
・歯のすり減り
・詰め物や被せ物の破折
・知覚過敏
などが起こりやすく、マウスピースはそれらをしっかり保護します。
■ 治療の流れ
1:お口の診査・顎の動きのチェック
2:マウスピースを歯型に合わせて作製
3:装着してフィット感を調整
4:数週間ごとに経過観察して調整
個人差はありますが、
1〜2ヶ月ほどで症状の軽減を感じる方が多い治療です。
■ 注意点・限界も知っておきたい
痛みの原因によっては、マウスピースだけで改善しない場合も
昼間の食いしばりが強い人には、生活習慣の指導が必要
ボトックス併用が効果的なケースも(咬筋の緊張が強い方)
マウスピースは“万能薬”ではありませんが、
顎関節症治療の基本であり、最も効果が期待できるアプローチの1つです。
■ どんな人におすすめ?
☑顎が痛む・疲れる
☑カクッと音がする
☑朝起きた時に顎がこわばる
☑歯ぎしりが強いと言われる
☑詰め物がよく外れる
☑エラの張りが気になるほど噛み締めてしまう
■ まとめ:顎の負担を減らす第一歩が“マウスピース”
顎関節症の多くは、
筋肉や関節が休まらない状態が続いて起こります。
マウスピースは、夜間の力をコントロールし、
顎の関節や筋肉を守るためのシンプルで効果的な治療法です。
顎の違和感をそのままにせず、
気になる症状があれば早めの相談をおすすめします。